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2014年9月3日第67回 満月の晩には?

ヒトの助産師さん達によれば、月夜の晩には赤ちゃんが多く産まれると言われています。確かにネットで調べると、満月、新月には普段の日より出産が多いようです。獣医さん達の間でそんな話が少ないのは多分、ワンちゃん達の多くがブリーダーさんの家で産まれるからなのでしょう。 SONY DSC
では獣医さん達の間で言われている、ワンちゃん達の病気と満月の関係とは?困ったことにてんかん発作が多いのです。てんかんは脳のけいれん。多くは1歳から5歳の間に発症します。その多くは、発作を自分の意志では止められないこと。さらに失神を起こしてから回復するまでに、何事も無かったかのように座っている子もあれば、ぼーっとしたり徘徊したりするタイプもあります。また、一生に一度だけ発作を起こす子がいたり、週に何回も起こす子もいます。同じ失神発作でもてんかん以外で起こることもあり、血液疾患や、代謝異常に伴っていたり、肝機能、腎機能低下が原因のこともあるので鑑別診断は非常に大事です。例えば、代謝性疾患では低血糖や低カルシウム血症などが代表です(最近では14歳以上の高齢犬が同じような発作を起こすことが増えてきました。MRI検査では老化に伴う脳萎縮という診断がつけられています。また高齢犬では脳腫瘍のリスクもあるのでやはり検査は重要です)。ワンちゃんのてんかんは薬で発作の回数を少なくすることが目標です。月の周期に伴って発作を起こす子が多いので、発作の発生が満月、新月その前後何日かと、記録をつけておくと薬を飲ませる目安になります。また低気圧がやってきたときも発作を起こす子がいるので、月齢と同時に気圧の記録も参考になるかと思います。 またワンちゃん自身が興奮するとさらに発作を起こしやすいので、満月、新月、低気圧の際は、アジリティー大会参加や、車での遠出、人ごみにいくことなどは控えた方がよさそうです。 さて、なぜかと聞かれても未だに月との因果関係は不明ですが、一説には月の重力で頭蓋内の水分が引っ張られるからとも言われています。出産にてんかん。またそのときには亡くなるワンちゃんも増えます。地球上の生き物と、宇宙には密接な関連があるのですね。 http://www15.ocn.ne.jp/~qclinic/