アメリカ人はピザを食べるのが大好きである。離乳食が終わった幼児からお年寄りまでみんなピザを食べる。ちょっとしたパーティには必ず出されるし、背広を着たビジネスマンも昼食にピザを食べる。しかし、ここ最近ピザの売れ行きが低迷しているそうだ。外食する人が激減し、レストランも一時期のような活気がない。不景気の影響だろう。私たちが頻繁に行っていたピザ店もつぶれてしまった。ホールピザが10ドルと安値、パリパリとしたクラストはブリックオーブンでしか出せない食感だったのに。
ある日「ピザ作って」とリクエストされたのをきっかけに、創作ピザをつくりはじめた。トッピングに、ねぎ・にら・コーン・はんぺん・蟹缶・ちくわ・エリンギなどをのせ、ミックスチーズをパラパラ。オーブンで数十分焼けば出来上がり。やってみると、とても簡単でおいしくできた。
食べてほっとする懐かしい料理をコンフォートフード(ComfortFood)という。おふくろの味とか、手作りといった食事を指す。フライドチキン、マカロニ&チーズ、スパゲッティ、ピザ、ミートボール、パンケーキ、ベーグルなどが代表的なもの。よくみると全て高カロリー。バターいっぱいでギトギトした危険なコンフォートフードは、ダイナーという種類のレストランで試食可能だ。24時間営業だから時間を選ばず、癒し料理を楽しめる。アップルパイやドーナツをコンフォートスイーツと呼ぶ場合はあるが、コンフォートドリンクという表現はない。
ところで日本食のコンフォートフードはなんだろう。肉じゃがやふろふき大根ってとこかな。ちなみに私にとっては、おにぎり、納豆、お味噌汁、お好み焼きになるだろうか?
コンフォートフードブーム
2001年9月11日の同時多発テロ後、ブームに。心理的な慰めを必要とする時にコンフォートフードを求めるという人も多く、テロの影響からこうした味が復活してきたと分析される。