わいワイ がやガヤ 町コミ 「かわらばん」

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2018年6月26日―maikkaさんの気まぐれブラジル便り― Vol.2


謎の訪問者???

関空を出発して一日半。サンパウロ郊外にある空港から防弾ガラスの車に送ってもらい、
ようやくこれから我が家となるマンションにたどり着きました。

一息つく暇もなく、夫に連れられて近所のスーパーへ。
店内に入って改めて気づかされたのは「言葉が全くわからない」という事実でした。
ブラジルの公用語はポルトガル語。多少は勉強したつもりでいましたが、
聞こえてくる会話も目に入ってくる文字も、全くわかりません。
そんな私をよそに、半年前からブラジルに赴任している夫は、慣れた様子で買い物かごに商品を入れて
レジに向かい、お姉さんと何やら会話しています。
それを見て、さらに焦る私。え?何?!あんたもそっち側の人間か!

明日から夫は出勤なので、日中は私と子供たちだけの生活が始まります。
何事も起こりませんように、誰にも話しかけられませんように、と願いながら迎えた翌朝。
突然「ビーッ!」と勝手口のインターホンの音が!嫌な予感は的中です。

ドアを開けたところで会話はできません。
そもそもオートロックマンションなのに、なんで勝手口まで来てんの?と不安が募ります。
しばらくうろうろしていると、今度はドンドンと扉を叩く音。
何?!怖い!これで扉を開けたら拳銃強盗だったらどうしよう!!
もう私に残された手は居留守しかありません。物音を立てないようにそっとリビングに戻り息をひそめていると、
ようやくあきらめたのか謎の訪問者は帰っていきました。

あーよかった、とホッとしていると、今度はリビングの窓の外に見知らぬ男性の人影が!
しかもロープを使って上からするすると13階にある我が家まで降りてきています。
一気に走る緊張感。

そんな私を不思議そうに見ながら、彼は我が家のベランダに降り立ち、
突然ベランダ周りの外壁にペンキを塗り始めました。
黙々とペンキを塗る男性を目の前にしてしばらく呆然。
ふと我に返り、何かあったら連絡してねと渡された連絡先に電話を掛けて事情を話すと、
「あー、マンションのメンテナンスですね。さっき管理人さんが訪ねてきませんでしたか?」と一言。
さっき勝口に来た謎の訪問者は管理人で、これからペンキを塗りに作業者が来ますよと知らせに来てくれていたのです。
一気に力が抜けました。

それにしても言葉が分からないって不便すぎる。ポルトガル語の勉強しよ・・・固く誓った瞬間でした。