わいワイ がやガヤ 町コミ 「かわらばん」

みなトコ×みなとQ みなとQ編集室 06-6576-0505

2019年8月28日◆わが町 今昔 知っトコ 第7回 弁天町駅周辺の巻

 ほとんどの人は、今でもオークと呼ぶのではないでしょうか。バブルの終わり1993年に完成したORC(オーク)200は、「Osaka Resort City」の頭文字と、ビルの高さが200mあることに由来しました。オープン時を知る人なら、巨大なキングコングがビルをよじ登っていたのを覚えている方も多いはず(このキングコングの写真をお持ちの方はご連絡いただけると大変嬉しいです!)。
再開発事業の「負の遺産」と批判されたORC200でしたが、港区で育った人にとっては楽しい思い出の多い娯楽施設だったと思います。オープン当時、西日本最大級の屋内プールと言われたパラディッソPOOLSや宇宙旅行を疑似体験できるアトラクション、ボウリング場、ゲームセンター、カラオケ、ビリヤード、TSUTAYA、キャップ書店、多数の飲食店など、時代と共に店舗も移り変わりながら、20年以上にわたり港区民にとっては絶好の遊び場でした。
大阪市から民間企業に売却され、2018年からは運営会社の変更と共にOSAKA BAY TOWERとなり、大阪ベイエリアのランドマークになることを期待されています。テナントの入れ替えも行われており、「前の方が良かった…」という声も聞こえてきますが、新しく生まれ変わるためには、一度リセットする必要があります。ノスタルジックな過去の楽しい思い出に縛られず、新生・弁天町になるのを期待して、その変わっていく様子も楽しめるといいですね!

この9月より、大阪港の駅前にあった大阪みなと中央病院が、弁天町駅前へ移転します。
建設されたばかりの病院へのアクセス方法をご紹介します。

9月より、「口腔外科」が診療開始。「美容医療センター」も10月開所予定。

 

①車の場合

車寄せの入り口は中央大通り沿いではなく裏側にあります。裏側の道路が一方通行なので、初めて行く方は少し戸惑うかもしれません。1Fの駐車スペースは車いすマークとなっているため、一般の駐車スペースはありません。大阪ベイタワー地下駐車場を、契約駐車場(有料)として利用できるそうです。※地下駐車場よりエレベーターで2Fへあがり、大阪メトロ中央線の連絡通路から病院へ段差なくスムーズに移動できます。

②自転車の場合

駐輪スペースは中央大通りからも裏側からも入れますが、駐輪台数は少ないため、同料金の近隣駐輪場でもよいかもしれません。

③大阪メトロ利用の場合

大阪メトロ弁天町駅からは渡り廊下が3F総合受付へ直結しているため、迷う心配はなさそうですが、こちらの西改札側は、ホームから改札階へのエレベーターが現時点では未完成のため、車椅子やベビーカーをご利用の方は、しばらく遠回りをする必要がありそうです。

④玄関は?

1Fには、「正面玄関」を設けておらず、3Fが総合受付となるため、電車以外の方は一見入口がわかりづらいかもしれません。中央大通り側の入口からも3Fへエレベーターで行けますが、車寄せのロータリー側の方がわかりやすく感じました。

 

荒井岳さん

 

今年2月にオープンした空庭温泉。「外資系企業」というイメージが先行し、まるで黒船襲来のような印象の方もいるのではないでしょうか。空庭温泉の施設は既にご存知の方も多いと思いますので、今回は施設ではなく、運営している方のご紹介です。空庭温泉を企画運営されている大阪ベイタワー合同会社の荒井岳さんです。
箕面出身で桃山学院大学卒業。学生時代はバンドに明け暮れる日々で、「卒業後も就職せずに音楽の道に進むつもりでしたが、周囲に説得されて…(笑)。」卒業間近の12月になってから、急遽就職活動をして、船場にある繊維問屋に入社が決まります。人懐っこい性格で営業先でも可愛がられる毎日。そんな中、偶然知り合いに古いパソコンをもらったことで新たな道がひらけます。まだエクセルのようなソフトがない時代でしたが、独学で自社の在庫管理システムを作るようになりました。それをきっかけにITの仕事に興味を持ち、IT会社に転職。そこでも人柄を買われて営業職でしたが、プログラミングに興味があったため、毎晩8時から同僚の技術者に技術を教えてもらっていたそうです。その後、外資系の会計事務所に転職して、クライアントの会計レポートを作成するうちに、データから会社全体の経営状況を分析できるようになり、クライアントから経営の相談を受けるようになります。経験を積む中で企業再生を専門に担当、過去には日本マクドナルドの再生にも携わり、2005年にはUSJの立て直しも参画され、V字回復のきっかけをつくります。今のUSJがあるのは、荒井さんのおかげと言っても過言ではありません。その後、東京のコンサルティング会社に勤めている際には、東日本大震災で被災した三陸海岸の町の復興支援にも携わり、企業再生とはまた違う、町の復興の難しさを実感すると同時に、地元大阪のまちづくりについて考えるようになりました。
そして、大阪への想いに導かれ、空庭温泉へ。「日本や大阪の歴史と文化に接するテーマパーク」というビジョンを掲げ、スーパー銭湯やテーマパークとも違う、どこにもない新しい施設を目指しています。「ネットでは買えない化粧品を置いたり、安土桃山時代にしかなかった調味料を使った料理など、色々こだわっていますが、新しい考え方の施設なので、理解していただくのに時間がかかると思います。」
ご自身の趣味で弁天の剣道場に通ったり、周辺のお店で飲み歩いたりと、地域との関わりにも興味を持たれています。「港区の皆さんがご利用しやすい方法も検討していますが、今はまだオープンしたばかりで、空庭温泉を軌道にのせるのに精いっぱい。あれこれ考えても外資系のオーナー会社との交渉に時間がかかってしまうのが現状です。地元に愛される施設を目指して、今後はもっと地域との連携もしていきたいと思っています。長いお付き合いをお願いします。」空庭温泉だけでなく、弁天町の再生やまちづくりにも関わっていきたいとのこと。大阪市の負の遺産と言われたORC200から生まれ変わり、どのように港区と一緒に変化していくのか、今後の展開が楽しみですね!